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冬はやっぱりバカラオのピルピルソース。

寒い日は、バカラオのピルピルソースが食べたくなる。
にんにくたっぷりで、皮から溶け出したゼラチン質まったりのソースが、「冬向き」な舌触り。
以前にも「くーまくーま。」で「バカラオのピルピルソース」は紹介してるんだけど。
結構あちらこちらでチャレンジしてくれた人もいたのですが、途中過程の写真をのせてなかったので、「ピルピルソース」がイメージしきれずに、なんだかうまくいかなかったという人も多かったので、今回は途中写真を載せます。
冬はやっぱりバカラオのピルピルソース。_e0023086_9122018.jpg

使う魚は、スペインの塩バカラオ。タラの種類ですが、皮が厚めです。
そして塩にバッチリつけ込んであります。
日本で作ったことないですが、辛口の塩鮭を作る要領で塩して数日おけば、近いものになるんじゃないかと思うのですが。でも、問題は白身魚の皮が薄くないことが大切。

バカラオは、塩抜きをしっかりするために、7回くらい水を換えて1日半ほど水に浸けておきます。
にんにく5~7かけを、切り目を入れて粒のまま使います。
1)オリーブオイルを、フライパンに2~3mmの海になるほど注いで、にんにくと、チビ唐辛子二本をまるのまま入れて、弱火で少し炒めます。
2)私流は、にんにくも鷹の爪もそのままにして、バカラオを皮を下にフライパンに入れて、極弱火で温めます。
3)小さなクツクツとした泡がのんびりとフライパンの底から出てくるだけで、柔らかい温かさの 中で、だんだんと皮のゼラチン質が溶け出してきて、小さな泡によってゆるゆると混ぜられて、オリーブオイルと乳化してきます。
4)40~50分煮てると、上の写真のような状態に。オリーブオイルが乳化して見事に白濁。
5)ソースがだいたい出来てきたら、身の方をひっくり返して(上記写真はちょうどその瞬間)、火を通します。
6)(バカラオを取りだしてから、ソースを箸でクルクル混ぜてさらに乳化させると本格的。)

冬はやっぱりバカラオのピルピルソース。_e0023086_9451264.jpgたったこれだけ。味付けもなしです。
塩抜きしたとは言え、バカラオの塩気だけで充分よい味が付いてます。
温いオイルで1時間近く煮られて、にんにくもトロトロ。
パンにピルピルソースもつけつけ食べるのが、たまりませんですっ(鼻息)
「うますぎる!」を連発して食べてる奴。くうまです(笑)
三人で奪い合いになります。
こうなると、なくなる前に我先にってソースをつけつけで、あっという間にお皿が空になるのですが、そこで改めて、そういえばフライパンに3mmくらいの海のオリーブオイルだったんだっけ・・・って(たらーり) 

ところで、以前も書きましたが、オリーブオイルの特質を活かすには、強火ではなく、温いくらいで調理する方が素材の味を引き立てて、オリーブオイル自体がソースに化けます。
塩抜きを始めた瞬間から「明日食べよーっ」ってわくわく、そればかり考えてるのですが、改めてこうやって書いてみると、これ食べるために、塩抜きに一日半、調理に1時間だから、すごく時間かかる料理ですね。
でも、オリーブオイルが乳化していくところって、見てるとうれしくて、あっという間に1時間たっちゃってたりするんですよね~。そろそろってなってから、慌ててサラダ作ったりして(笑)
オーブンの前でケーキが膨らんでいく姿をじーっと見てる気分に似ててっ。
バカラオのピルピルソースは、私がスペイン料理の中で感動した料理の一つだなぁ。
このオリーブオイルの使い方には感服でした。
しかし、にんにくのトロトロ具合を見るにつけ、低温火傷って、きっとこれに近い現象なのかなぁなんて思ったりして(苦笑)




by africaespa | 2006-02-05 10:17 | 食べる話

子供と一緒に楽しむ南スペイン。


by africaespa